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お客様の声

大野商工会議所/森田 雄大 様

大野で「多文化共生社会」の実現を目指しています。お金では買えない居心地の良さが大切。

外国人材採用の専門家をゲストとしてお迎えして「外国人材フォローの在り方」について、学ばせて頂くインタビュー企画「笑顔と信頼で世界をつなぐ」。今回、お招きしたゲストは、大野商工会議所の森田  様です。「外国人材フォロー」で取り組んでおられることについて、魅力深堀りインタビューさせて頂きます。

・1つ目は、組合の特徴について。
・2つ目は、外国人材受入の方針について。
・3つ目は、外国人材受入の苦労や注意点について。
・4つ目は、外国人材の定着に向け挑戦されていることについて。
・最後に、外国人材採用について、アドバイスを頂きます。

このインタビューをご覧になる皆様にとって、「外国人材採用が、より身近に感じた!」「外国人技能実習生が、日本でイキイキと働ける、笑顔の職場とは何か?考えるきっかけになった!」そんな気持ちになれる方が、一人でも増えると嬉しく思います。

組合の特徴について

先ずは【組合の特徴】について、詳しく伺います。

外国人材受入の実績25年以上。優秀な中国の方が魅力。今後はインドネシアも。

-Q1.【組合の特徴】外国人技能実習生を受入れる監理団体の事業をいつから開始されたのですか?

組合としての活動を開始したのは、25年以上前からです。主に中国の方から受け入れを始め、累計400人以上の実習生を紹介させて頂きました。

-Q2.【組合の特徴】介護の技能実習生受入れを始めたのはいつからですか?

介護の外国人技能実習生の受け入れを始めたのは、2017年からです。コロナ禍で日本への入国が制限されていたため、介護施設への配属ができていませんでしたが、今は1名の方が活躍されています。また、特定技能生でベトナム出身の方も1名います。

-Q3.【組合の特徴】現在、貴組合から技能実習生の受入れをされているのは、何社ですか?

去年から3社増えて12社になりました。織物・電子機器組立・介護・建設(型枠施工・鉄筋施工・鉄工)まで様々な分野にわたり、最近は、食品関係で惣菜の特定技能の方も活躍されています。

-Q4.【組合の特徴】貴組合のどこに、受入企業のみなさんは魅力を感じておられると思いますか?

「他の組合さんと比較して、やはり外国人材受入の実績(25年以上)があり安心。優秀な中国の方が多いという印象を受けたのでお願いします。」という受入企業さんが多いです。中国の技能実習生が、受入企業の皆さまから人気な点は「日本に馴染みがある」「勤勉で真面目」「体が丈夫」の3点です。
実習生の出身は、昔、満州があったところで、中国・東北エリアの方が多いです。今の世代の子たちでも、自分のお爺さんから、日本人と交流をしていたころの話を聞いて、日本に馴染みがあり、日本での生活に慣れるの早いですね。また、勤勉で真面目な方が多い印象です。あと、建設業で実習に来る子は、体格がとても良くて、受入企業の皆様にも喜ばれています。

-Q5.【組合の特徴】貴組合と契約されておられる送出機関は中国以外にもありますか?

ベトナムの送出機関とも契約しています。今後は、インドネシアとのお付き合いも深めていきたいと思います。インドネシアは、東南アジアの島国ですから、気温が暖かくて、穏やかな実習生が多い印象です。

外国人材受入の方針について

次は【外国人材受入の方針】について、詳しく伺います。

外国人材の力を借りて企業を成長させたい。お金では買えない居心地の良さを大切にする。

-Q1.【外国人材受入の方針】受け入れ企業側の姿勢で大切なことはありますか?

大切にしたいことはコロナ禍の前後で変わりました。
コロナ禍の前は「労働力」として外国人材の方を求めておられる企業も多かったですが、今現在では「外国人材の力を借りて企業を成長させたい」という考えに共感して頂ける企業様を大切にしています。

背景としては、コロナ禍の前までは、それほど感じなかった日本人の人材不足が、コロナ禍の後で非常に顕著になってきました。日本人の求人募集を出しても全然集まらないんですね。さらに「賃金が安い」という思い込みで外国人材を求めておられる企業には人材が定着しません。外国人材の方たちには、日本人同様に「転籍(=転職)」する権利があるので、日本人を採用するときと同じような意識を企業側にもっていただくことが、今後ますます大切になります。

-Q2.【外国人材受入の方針】5年後、10年後、外国人材の皆さんがどのような状況になっていると幸せだと感じますか?

2パターンあります。一つは、大野の会社に長期間定着して、ある程度のポジション「リーダー」になって欲しいです。もう一つは、「リーダー」になった外国人材が、例えば、日本人の方とお付き合いして結婚までいけば、もっと嬉しいです。大野に定住していただいて、そこでお子さんが生まれたら、大野にもっと人が増えるでしょうし、我々としては、10年以上先も見据えた長期的なお付き合いができれば大変ありがたいです。

-Q3.【外国人材受入の方針】外国人材の方に期待する具体的なリーダー像はありますか?

例えば、次に来る新しい実習生に仕事を教えられるような人材になっている。あとは、日本語もその時には十分理解があると思うので、日本人の従業員さんと、その新しくきた実習生の間に立って、通訳の機能を果たしながら、お互いのコミュニケーションが円滑になるような人になってほしいです。それが企業の中での地位を高めて、なおかつ企業の助けにもなるでしょうし、何かあればこちらに相談してもらうという機能も果たせるかもしれないですから、僕たち組合としても大変助かります。大野の企業に、そういったリーダー的な外国人材がもっと増えると嬉しいです。まさに「外国人材の力を借りて企業を成長させる」ですね。

-Q4.【外国人材受入の方針】貴組合の取り組みとして大切にされていることはありますか?

大野という地域が、日本人の数が少ないですので、外国人材の方から、日本の中で大野を選んでいただき、さらに大野に長期定着して頂けるような取組を大切にしていきたいです。そのためには、賃金では都市部には勝てませんので、賃金以外の魅力を訴求していきます。我々としては「お金では買えない居心地の良さ」を外国人材の方に訴求して、そこに共感していただける企業様とお付き合いをしたいですね。

-Q5.【外国人材受入の方針】外国人材の方に「お金では買えない居心地の良さ」をどのように訴求されていかれますか?

キーワードになるのが「異文化共生」「共生社会」「地域と根強く、ともに生きる」です。例えば、いかに普段から声をかけるかとか、1人にさせないと言うと変ですが、会社のおばちゃんが大根をくれたとかですね、野菜くれたとかですね、そんな心と心をつなぐ温かい交流が良いんじゃないかなと思っています。なんかほっとするような感じの、取り組みじゃないですが、地域のお祭りに出るとか、地区の夏祭りに一緒に参加するとか。そういう、それぞれの取り組みが強い一体感を生んで、それが定住に繋がるでしょうし、居心地を良くするっていうのが一番いいんじゃないかなと思いますね。
こうした「大野での居心地を良くする」コミュニケーションは、日々の積み重ねでしか作れないものですし、お金じゃ買えないですから。こうした意識を、受入企業だけではなく、地域一体となって、受け入れる体制を整えられたら嬉しいです。このような日々の生活のサポートを大切にしながら、自治体主催の「日本語スピーチコンクール」や、地域とコミュニケーションをとってもらう「異文化交流イベント」も定期的に開催しています。

外国人材受入の苦労・注意点

次は【外国人材受入の苦労・注意点】について、詳しく伺います。

外国人材がブローカーに騙されなように、手厚いサポート体制を敷いています。

-Q1.【外国人材受入の苦労・注意点】実習生がブローカーに騙され、失踪してしまうことはあるのでしょうか?

失踪は、うちの組合でも実際ありましたし、そういうブロッカーの存在も目に見えるというか、感じるときもあります。そこをすごく防ぎたいんですが、ブローカーの甘い言葉に騙されて引っ張っていかれると、本当に悔しいです。実際、これまでにも、何人か引っ張られてしまったので。。。我々は、このようなトラブルを防ぐために、地域一体のサポート体制を敷いています。例えば、先ほどもご紹介した「異文化交流イベント」を開催しています。

-Q2.【外国人材受入の苦労・注意点】外国人材受入れにおいて、企業側が注意すべきポイントはありますか?

外国人材の方が、満足できる生活環境を、企業側で用意してあげることが大切です。

費用的に安く生活環境とかを揃えることはできるんです。要するに、古くてオンボロなアパートと、新しくて綺麗なアパートがあるとなったときに、安く済ませようと思ったら、古いアパートでもいいわけですよ。実際のところ住めるわけですから。でも、それでは良くありません。

例えば、弊組合に、他の組合から転籍した外国人材の方がいました。彼は、既に日本で生活したので、大野に今回来てもらうと、自分の生活環境の水準を理解できるのですね。「オンボロなアパートだな」とか「綺麗だな」と、見ればすぐに理解できるわけです。

なので、受入企業の社長さんには「彼のために、ちょっと良いアパートを用意してあげていただけませんか?ちょっと値は張りますけれど、ファーストインプレッションを良くすることで、長く続いてくれる子になりますよ。」ってお願いしました。「前の生活環境からランクを落とすわけにはいかないので、ある程度ご負担をいただいて、両者が WIN-WINな関係で仕事できると良いですね。」という話をしました。

その点をご納得いただき受け入れたところ、やっぱり本人たちも喜んでくれたし、仕事にも身が入り「彼らが入ったことで職場も明るくなった」という喜びの声を頂きました。もう、プラスにしかないですよね。このように、我々のほうからも、お願いできるところは、相談という形でお話しをさせて頂きます。

外国人材の定着に向けた挑戦

次は、外国人材の定着に向け挑戦されていることについて伺います。

地域の商店街でゲーム形式のお買い物。食事を楽しみながら日頃の悩みや生活面の苦労を聞く、異文化交流イベントを定期開催。

-Q1.【外国人材定着の挑戦】外国人材の定着に向け、貴組合で定期的に実施されておられる「異文化交流イベント」とはどのようなものですか?

大野市国際交流協会という組織がありまして、その中には受け入れ団体や、受け入れ企業も所属をしています。そこで企画された異文化交流イベントには、大野にいらっしゃる技能実習生や、特定技能の外国人材のみなさんが参加されました。大野で生活している、中国・ミャンマー・ベトナム・カンボジア・インドネシア出身の方が集まり、毎回、一つの国の食事を通して皆で交流しようというイベントです。

1回目は「フォーナイト」というイベントです。ベトナムの料理で「フォー」という麺類の料理があるのですが、それをみんなに振舞い「フォー」を食べながら交流しました。日本人の運営スタッフも中に入り、外国人材の皆さんに、日頃の悩みとか生活面の苦労とかを聞きながら、フォーを囲んで一緒に会話して、最後には、ビンゴ大会など皆で楽しめるゲームをして半日過ごすというイベントを開催しました。

2回目は「モヒンガーナイト」です。ミャンマーの麺類の料理で、朝食時に食べる胃に優しいおかゆのような麺を煮込んだ料理です。それにプラスアルファーで、ミャンマーのおつまみ「ひよこ豆をフライしたもの」も一緒に出しました。

食事の前には、もっと地域との関わりを増やしたかったので、近くの商店街で、ゲーム形式でお買い物をするイベントも開催しました。こちらからミッションを与え、「どこのお店に行って、何の商品を、何個買ってくる?」というようなミッションをクリアしていくイベントです。みんなで商店街をぐるぐる散策しながら、普段買い物をしないようなお店で買い物をしていただくというコンセプトで、「大野にもこんな素敵な商品が売っていて、お店の人も優しいよ」っていう理解をしていただく、とても楽しいイベントになりました。

-Q2.【外国人材定着の挑戦】外国人材の方と信頼関係を深めるために大切なことは何ですか?

3つあります。まず「相手を知る」です。次は「こまめに積極的にコミュニケーションをとる」。最後に「相手を敬う」です。

1つ目の「相手を知る」とは、採用するとき(面接時)に、その方をどれだけ見極められるかです。

2つ目の「こまめに積極的にコミュニケーションをとる」とは、こまめに日本人と同じように接してあげることで、相手も歩み寄ってくれます。日本語の理解度も進みますし、会話が増えコミュニケーションが増えていくことで「言葉」だけじゃなくて非言語の「しぐさ」でも相手の気持ちがわかるようになります。例えば、友達と話したりしていて「喋らなくてもわかる」何かニュアンスで通じる感覚みたいなのってありますよね。そんなふうになるのが一番良いんじゃないかなと思います。

3つ目の「相手を敬う」とは、言葉が思ったように通じないからといってコミュニケーションを諦めるのではなく、「日本」という外国に来て挑戦されている外国人材の方に敬意を持つことが大切です。人材が不足していて、外国人材の方に頼らないと仕事にならない現状がありますから、お互いに尊重し合おうということです。

外国人材採用のアドバイスについて

最後に【外国人材採用のアドバイス】について、詳しく伺います。

「職場が明るくなり来てもらって本当によかった!」と喜ばれています。

-Q1.【外国人材採用のアドバイス】「日本語が通じるか?」「日本の習慣に馴染むか?」など、外国人材採用に不安があるという話を聞きますが、いかがでしょうか?

外国人材だからといって、そんなに恐れなくても大丈夫です。まず、日本語については、実習生が入国してからも「日本語講習」で1ヶ月間しっかり教えています。また、日本の生活文化についても「交通ルール」「消火訓練」「ゴミ出しルール」などを学ぶ機会を設けています。「お買い物ルール」に関しても、金融庁のお金の仕組みを学べる無料講座があります。実際に机の上に、魚とか肉の模型を置いて、プライスカードを置いて、普段のスーパーで買い物するような形で、カゴに物を入れて、レジに行って、それを計算して財布からお金を出して、日本円でお金を支払うという、一連の流れをゲーム形式の講習で学んでもらっています。

-Q2.【外国人材採用のアドバイス】外国人技能実習生に対するネガティブな報道がありますが、実際はいかがでしょうか?

例えば、今の日本の若い世代「Z世代」に対しては、僕たちでも不安になるわけです。どのような言葉を返したら良いのか?どう思ってるんだろう?感覚が僕たちの世代と違うわけです。その中で、外国人材との接し方とは、日本の「Z世代」の接し方とそんなに違わないんじゃないかと思います。

初めて、外国人材の方を受け入れする企業さんだったのですが、最初は、右も左もわからなくて、「どうやって扱えばいいのかわからない」と、すごく不安になられていました。しかし、外国人材の方が、実際、職場に来てからは「職場が明るくなって、来てもらって本当によかった!」と喜ばれていて「次も継続的にお願いします。」という話もいただいてます。

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企業情報

組合名 大野商工会議所
所在地 〒912-0083
福井県大野市明倫町3-37
連絡先 電 話:0779-66-1230 | FAX:0779-65-6110
事業内容 ・外国人技能実習生制度による海外との技術
・交流事業・在留資格「特定技能」制度による外国人材の受入・派遣事業

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