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お客様の声

協同組合 維新/一階 覚 様

「優秀なミャンマー人材が日本で自己実現できるようにサポートする「世話人」を目指しています」

外国人材採用の専門家をゲストとしてお迎えして「外国人材フォローの在り方」について、学ばせて頂くインタビュー企画「笑顔と信頼で世界をつなぐ」。今回、お招きしたゲストは、協同組合維新の一階  覚 様です。「外国人材フォロー」で取り組んでおられることについて、魅力深堀りインタビューさせて頂きます。

・1つ目は、組合の特徴について。
・2つ目は、外国人材受入の方針について。
・3つ目は、外国人材受入の苦労や注意点について。
・4つ目は、外国人材の夢や目標を応援されていることについて。
・最後に、外国人材採用について、アドバイスを頂きます。

このインタビューをご覧になる皆様にとって、「外国人材採用が、より身近に感じた!」「外国人技能実習生が、日本でイキイキと働ける、笑顔の職場とは何か?考えるきっかけになった!」そんな気持ちになれる方が、一人でも増えると嬉しく思います。

組合の特徴について

先ずは【組合の特徴】について、詳しく伺います。

「技能実習事業」を中立の立場で運営。優秀なミャンマー人材が人気。

-Q1.【組合の特徴】介護の技能実習生受入れを始めたのはいつからですか?

協同組合としての活動を開始したのは 2015 年8月からです。「燃料の共同購買」「ETCの共同精算事業」の2本の柱で安定した事業経営ができるようになり、2018年から「技能実習事業」を始めました。介護の外国人技能実習生の受け入れを始めたのは、2018年の7月からです。コロナ禍で日本への入国が制限されていたため、介護施設への配属ができず苦労しました。

-Q2.【組合の特徴】現在、貴組合では、介護の技能実習生が何名日本で活躍されていますか?

現在、介護分野で活躍している技能実習生は8名です。受け入れ介護施設は 、現時点で3法人です。実習生の出身はベトナムとミャンマー、インドネシアですが、今後はミャンマーを中心に考えています。

-Q3.【組合の特徴】貴組合のどこに介護施設のみなさんは魅力を感じておられると思いますか? 

「他の組合さんと比較して事業経営が安定していて安心。ミャンマー人材が優秀という印象を受けたのでお願いします。」という介護施設が多いです。

-Q4.【組合の特徴】なぜ、ミャンマーの方がいま人気なのでしょうか?

ミャンマーの技能実習生が、いま人気なのは「言語能力が高い」「熱意があり向上心が高い」「親日家が多い」の3つがあるからです。
「言語能力」については、ミャンマー人にとって、日本語が勉強しやすい言語なんだと思います。語順が一緒で、文の組み立てがしやすいのと、発音が日本語と近くて、ベトナムの人に比べると、聞き取りやすい発音をしますね。「熱意」については、ミャンマーの国の情勢として、国から出たいという人、特に高学歴の方たちの応募が多いです。日本以外の国も選択肢にある中で、日本を選んできてくれるのは、入国に関する費用が安いというのもありますが、第2次世界大戦時のミャンマーと日本の歴史的背景から親日家が多いと聞いています。あとは、日本が「安全で治安が良い」点も、ミャンマーの方にとって魅力的なのだと思います。

実習生にとって日本の家族のような関係性になっています。

-Q5.【組合の特徴】「技能実習事業」を中立の立場で運営するとは?

他の監理団体さんですと「技能実習事業」だけを目的に設立しているところもあり、どうしても受入企業側の意見を尊重しがちです。しかし、弊組合はメインの事業が安定しているので「技能実習事業」を本来の趣旨通り「中立な立場」で運営することができています。

例えば、実習生は技能実習の3年の期間が終わると、特定技能に移行する際「都会で働いてみたい!」という気持ちになります。受け入れ企業側としては「(他社に転籍せずに)続けて働いてほしい」「組合の方からも続けてって言ってよ」と、言われることもありました。ただ、決めるのは実習生本人です。

弊組合としては、実習生と受入企業の双方が幸せになれるように「中立の立場」でいることを大切にしているので、受入企業さんには実習生の意見も尊重して頂くように伝えています。こうした姿勢を、組合全体で大切にしていることで、今では、介護施設の日本人職員さんに、よく実習生の面倒を見てもらえていますね。実習生が職員さんのご家族と仲良くなったり、お子さんが実習生に懐いて、家によく遊びに来たりと。実習生にとっては、日本の家族のような関係性になっています。

外国人材受入の方針について

次は【外国人材受入の方針】について、詳しく伺います。

安心して日本で「自己実現」できるようにサポートする「世話人」を目指しています

-Q1.【外国人材受入の方針】貴組合で大切にしていることは何ですか?

外国人材のみなさんが、自分の道を自分の足で歩いていけるような「自立支援」を大切にしています。もう一つは「日本に来て実現したいこと」自己実現についてよく聞いています。最終的には「フラットな関係性」を築くことが理想です。

-Q2.【外国人材受入の方針】「自立支援」とは具体的にどのようなことですか?

具体的には、介護の技能実習生が「特定技能」やその先にある在留資格 「介護」を目指し、3年以上長期にわたり日本に居続けたいと願うのであれば、外国人材のみなさんが自立して日本で生活できるよう支援したいと思います。

実は、今年(2023年)の12月に「技能実習」から「特定技能」に変わるミャンマー人の女性が2名います。彼女らは、これまで住んでいた寮から引っ越しすることになるのですが、例えば、今までだと、引っ越しに伴う行政手続きは、全てこちらでやっていました。しかし、これからは、できる限り自分で手続きができるように切り替えていこうと思います。もちろん、最初から一人で手続きするのは難しいので「こういう手続きが必要で、ここに行って、これ一緒にやろうね。」とか「自分で何か契約するときは、この順番でやるんだよ。」と、いろいろ経験してもらい、失敗しながらでも良いので、最終的には、1人で何でもできるようにサポートしたいと思います。

日本も多文化共生の取り組みが進み、自治体で協力してくれるボランティアさんもいらっしゃいます。しかし、長期にわたり、日本で暮らしていくと自分で決めたのであれば、全部人任せではなくて、まずは自分で仕組みを理解した上で、少しづつやり方を覚えていって欲しいと思います。

-Q3.【外国人材受入の方針】なぜ「日本に来て実現したいこと」について聞かれているのですか?

日本に来る前と、来てからでは、目標は変わるので「何のために日本に来たの?」「今の目標は何?」って、都度聞くようにしています。
目標が明確であれば、その支援をしていますし、まだ決まっていないのであれば、就労先を提案したりしながら、本人自身で考えられるよう手伝っています。

こちら側が良かれと思って、設定した目標であっても、外国人材にとっては「言われた通りにやりました。」と、その目標が良いと思っていないかもしれないです。それよりかは「自分で調べて、自分で決めて、納得して働いて、上手くいかなかったら、その時はまた一緒になって考える。」そのようなサポートの方が、お互い気持よく働けると思うんです。

-Q4.【外国人材受入の方針】なぜ「フラットな関係性」を築くことが理想なのですか?

私が監理団体の職員なので、日本に来たばかり実習生は、最初、私のことを「先生」と呼びます。でも「先生」だと上下関係になっちゃうんですよね。私が望んでいるのは、彼女らと水平な関係「フラットな関係性」になることです。

なぜかというと、私は、彼女らが安心して日本で「自己実現」できるようにサポートする「世話人」を目指しているからです。彼女らの可能性を信じて、彼女らの主体性を発揮させるための「お世話」、つまり、彼女らが「自分で決めた目標」を応援したいですね。

外国人材との共生というと、日本に来てくれた「ゲスト」という風に囚われがちです。この「ゲスト」の意識のままだと、彼女らを完全に枠の中に入れてしまい、自己実現の可能性を潰してしまうんじゃないかなって。言われてやるより、自分でやった方が、やる気も出ますよね。

外国人材受入の苦労・注意点

次は【外国人材受入の苦労・注意点】について、詳しく伺います。

目に見えないところの支援を積み重ねること。自分の道を自由に選ぶことが大切。

-Q1.【外国人材受入の苦労・注意点】外国人技能実習生は、なぜ?地方より都会の介護施設に魅力を感じるのでしょうか?

実習生が、都市部の介護施設に魅力を感じるのは、やはり賃金の面でメリットが大きいからです。
山口県は地方なので、賃金については、都会に比べると出せる範囲に限界があります。受入企業側に、「外国人材の賃金を上げることはできないですか?」と相談しますが、「日本人の賃金を上げることができないのに、外国人材だけ賃金を上げるというのは難しい」と聞きます。人材不足という大前提があって、外国人材の受け入れをしたのに会社内で賃金の差で不満が生まれ、人が減ってしまったら本末転倒ですよね。

-Q2.【外国人材受入の苦労・注意点】地方ならではの魅力とは何だと思いますか?

賃金の面では、外国人材にとって 「大満足」 という状況ではありませんが、生活費を抑えられたり、寮の対応経費や支援内容などで、努力されている介護施設さんはあります。

実は、先ほどお話したミャンマーの2人についても、特定技能に移るにあたって、最初は 「都市部に行きたい」と賃金のところでかなり悩んでいました。

受け入れ側としては、出来る限り、優遇して調整はしているけれど、日本人との兼ね合いもあり、希望賃金に対する満額回答はできないので、寮の家賃補助や、実際には見えないところの支援、日々の学習や生活の支援されていました。このような支援を積み重ねることで、本人たちの口からも「研修の手伝いをしてくれた」「応援してくれた」「毎日1時間、時間をとって教えてくれた」「休日も面倒をみてくれた」といった感謝の言葉が出るようになり、最終的には、山口に残ることになりました。

ただ、もし、今後「自分の経験をもっと積みたい!」「色んなとこで挑戦したい!」という意思を持つのであれば、それはそれで尊重してあげて「自分で、自分の道を自由に選んでいけばいいんじゃない?」という話はしています。
私は、このような在り方が「地方ならではの魅力」だと思いますし、受入介護施設さんにも共感して頂いている点です。

外国人材の夢や目標を応援

次は、外国人材の夢や目標を応援されていることについて伺います。

「介護の学校を作りたい」と夢を語っていた。私も応援しようと心が動かされました。

-Q1.【外国人材の夢や目標を応援】先ほどのミャンマーの2人の夢や目標を、応援したいと思ったきっかけはありましたか?

来日前のミャンマーでの面接で「介護の学校を作りたい」と夢を語っていました。来日してからも、熱心にミャンマー語の先生が教えてくれたインターネットのコンテンツを、自分たちで調べ勉強していました。こちらから「勉強しなさい」と言って勉強していたわけではないので、とても熱意を感じました。彼女らはミャンマーにいるときから一緒に住んでいた2人だったので、日本に来てからも「2人で頑張ろう」という意識があったのだと思います。こんなに頑張っている2人ならと、私も応援しようと心が動かされました。

-Q2.【外国人材の夢や目標を応援】貴組合では具体的にどのような応援をされていますか?

彼女らの今の目標は、介護福祉士の資格取得です。この資格取得に係る費用を、地元の社会福祉協議会の貸付金制度を活用すると、給付を受けることができます。例えば、この給付に必要となる「キャリアプラン実現に向けたロードマップ」の作成サポートしています。

-Q3. 【外国人材の夢や目標を応援】受入介護施設が支援されていることはありますか?

介護福祉士資格の受験をするためには、いろいろなコースがあるのですが、技能実習で来る子たちは実務者ルートと言って、介護の実務経験が3年と、実務者研修という研修を受けて初めて受験ができるというルートで勉強しています。実務者研修を受けるにしても、全く経験がないままだとついていけず、受ける意味がないので、実務者研修を受けるための調整をしたり、スクーリングのときに連れていってもらったり、助成制度の活用面などでも協力いただいています。

他にも、介護福祉士を狙って勉強している子たちが沢山いるので、その子たちに対しても、施設さん側は毎日勉強する時間をとって教えておられて、かなり協力的に動いていただいています。このような支援があるおかげで「介護福祉士」の資格をとりたいという子たちが増えているのではないかと思います。

-Q4. 【外国人材の夢や目標を応援】彼女らの今後について教えてください。

「介護福祉士」の資格は間違いなく取るでしょうね。今回、落ちたとしても来年に向けて頑張ったら、あの子たちだったら取れるんじゃないかなと思います。合格したら、介護福祉士の国家資格の登録が終わった時点で在留資格「介護」に変えることができるので、変わったらどこでも行けますね。

外国人材採用のアドバイスについて

最後に【外国人材採用のアドバイス】について、詳しく伺います。

限られた人で『どうやって長く働いてもらうか?』真剣に考えるきっかけになる

-Q1.【外国人材採用のアドバイス】外国人採用を検討している企業様にアドバイスをお願いします。 

お金と手間はかかり楽ではないですが、得るものは本当に大きいです。

文化的背景も様々で、色々な生活環境の違いもあり、日本に来た人達それぞれの考え方があります。日本人の我々が、これまで「1」と思っていたことを、外国の方は「2」って言うこともあります。そういう視点があったんだと。新しい視点に気づかされることもあれば、これまで普通だと思っていたことは、実は普通ではなかったということもあります。

後は、外国の方に教えるということで、日本の職員さんが、もう一度勉強し直し、その結果、職員のレベルの底上げになったりですとか。「わかりやすく伝えるためにどうすればいいのか?」という観点で、基礎からもう一度学び直して、その結果、日本人の新人を指導するとなった時、同じように教えられるようになったりですとか、そのような喜びの声をよく頂きます。

外国の方を職場に受入れることは、相当大変です。しかし、組織としてより成長、底上げ、レベルアップを考えられていらっしゃるのであれば、受け入れをお勧めします。

-Q2.【外国人材採用のアドバイス】最後に「これは言っとかないといけない!」という一言、お願いします。

雇った人を「どのように受け入れるのか?」が大切です。日本人も外国人材も関係なく、人は有限です。限られた人で「どうやって長く働いてもらうか?」について真剣に考えることが、これから必要ではないかと思います。外国人材受け入れが、それを考えるきっかけの一つになると嬉しく思います。

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企業情報

組合名 協同組合 維新
本社所在地 〒753-0212
山口県山口市下小鯖57-1
連絡先 電 話:(083)902-1860 | FAX:(083)902-1861
事業内容
  1. 組合員の使用する燃料、タイヤ、器具備品等の共同購買
  2. 組合員のためにするリース等の斡旋及び事務
  3. 組合員の事業に関する経営及び技術の改善向上又は組合事業に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供
  4. 組合員の福利厚生に関する事業
  5. 組合員のためにする外国人技能実習生共同受入事業
  6. 外国人技能実習生受入れに係る職業紹介事業
  7. 組合員のためにする特定技能外国人支援事業
  8. 特定技能外国人に係る職業紹介事業
  9. 組合員のためにする高速自動車国道、一般有料道路等の通行料金の共同精算事業
  10. 前各号の事業に附帯する事業

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